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「スペイン語の発音は日本語と似ているから簡単」はウソだ

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おはようございます!

スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミです。

 

今回のテーマは、「スペイン語の発音は日本語と似ているから簡単だ」という話についてです。

 

 

私も、よくこの話をよく耳にした事があります。

 

 

でもこれ、個人的にはウソだと思います。

一体、どこの誰がこんな無責任なことを言ったのかは知りませんが。

 

 

そもそも、母音が日本語と同じ(a, e, i, o, u)なだけで、「だから簡単」にはならないんじゃないか?と思います。

 

それに加えて、非ネイティブの日本人の発音を聞いていて、「この人、ネイティブっぽい!」という人には滅多に出逢った事がないからです。

 

確かに「カタカナ読み」でも通じる

確かに「カタカナ読み」でも通じる。

「通じればいい」という人は、胸を張って「カタカナ読み」を貫き通して下さい。

自分の意図を相手に伝えることが目的なら、発音のネイティブらしさなんてどうだっていいです!

 

だって、「カタカナ読み」でも、単語と文法がちゃんとしていれば間違いなく通じるんだから。

 

スペイン語だと、英語みたいに「カタカナ読み」をして、"what!?”、みたいなムカつく反応をされる心配はほぼ無いですし。

 

一生懸命に話しかけると、相手も一生懸命に聞いてくれる人が多いです。

「コイツ、英語話せないのか〜。メンドくさい!」みたいな反応はされないです。

 

そして、相手の言っていることがクリアに聞き取れるようになるまでの時間も英語より短い気がする・・・

 

いい意味でネイティブを「ビックリさせたい」

とは言いつつも、

 

・一つ上のレベルのスペイン語を身につけたいなら・・・

・「ネイティブに間違われること」があなたの語学習得のモチベーションなら・・・

 

ネイティブの発音をよ〜く聴いて、それをマネしないといけないです。

彼らの発音をよくマネしないと、あなたが「ガイジン」だという事はすぐバレます。

 

「コイツ、東洋人の顔してるクセに、スペイン語が自然過ぎてビックリするぜ」

 

どうせならそう思わせたいじゃないですか。

もう、「チーノ」ってバカにされて黙っているのはヤメにしないか!?

 

ただし書き

上で、「相手の言っていることがクリアに聞き取れるようになるまでの時間も英語より短い気がする。」

 

と言っていますが、あくまでも私個人の肌感覚ですので、鵜呑みにしないで下さい。

 

むしろ、英語も同時に身に付けるだけの余力がある方には、どっちが早く聞き取れるようになったのか、ぜひ教えて欲しいです。

 

ネイティブでも他国のスペイン語は聞き取りづらい

あと、「クリアに聞き取れる」と言っても、急に国や地域が変わると聞き取りづらくなることは大いにあります。

 

昔、30年くらいメキシコに住んでる日本人の人とコロンビアで知り合ったとき、「ここのスペイン語は聞き取りづらい」と言っていました。

 

また、私の大学院の先生(メキシコ人)が、家族を連れてキューバに旅行した時、「先生を含め誰一人として、キューバ人の話している事がよくわからなかった」、という面白いエピソードを聞いた事があります。

 

現在、脳外科医になった秀才の息子は、当時こう言ったそうです。

 

「お父さん、あの人たち何語で話してるの?」(私、爆笑)

 

注:キューバの名誉のために言いますが、キューバの書き言葉のスペイン語は、格調高くて素晴らしいと思います(個人的に)。話し言葉は・・・キューバ人も自分たちで揶揄するくらい聞き取りづらい。(再び、爆笑)

 

聞き取れないものを聞き取るためには観察しかない

スペイン語が聞き取りづらい主な理由は、だいたい次の5つです。

 

・同じ物事を指すのに別の表現(単語)をつかう

・同じ単語なのに意味が違う

・その国に住んで生活してないと知り得ない話に基づいた表現をつかう

・単語を途中で端折って、発音しない

・語尾の “s” や “do/a” を発音しない

 

「発音の崩れ方」に注目

どうしてもその国の人の言っている事が聞き取りたいなら、まず、「発音の崩れ方」を観察するしかないです。

 

「発音の崩れ方」は、個人レベルの差ではなく、国や地域レベルの人が共有している特徴です。

 

なので、いろんな人の話し方を観察しているうちに、その地域の「発音の崩れ方のパターン」が腑に落ちます。

 

そうなったら、こちらのものです。

 

少なくとも相手が言っている事は分かるし、現地人のフリをしようと思えば、それも可能ですね。

 
「その地域独特の言い方」に注目

もう一つの着目点は、その国や地域独特のいい方に慣れることです。

 

これも、「発音の崩れ方」の観察と同じで、ひたすら観察するしかないですね。

 

実は、発音の完コピよりも、この「ご当地特有の言い回し」ができる方が、ウケがよかったりします。

 

「お前も俺らの仲間になったな」

 

というポジティブな反応が得られます。

 

あとは、いざという時に淀みなくサラリと発音できるようにシミュレーションを繰り返しておくだけです。

 

まとめ

この記事があなたの参考になれば幸いです。

 

もっとスペイン語が上手になりたい。

 

キューバに住み込みでダンスを学びたい! 

 

以上、スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミでした。