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"エモい" スペイン語シリーズ:「子どもの頃からの情熱に今でも身を捧げている/没頭している」をスペイン語で何と言うか?

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おはようございます!

スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミです。

 

今日の記事では、「子どもの頃からの情熱に今でも身を捧げている/没頭している」をスペイン語で何と言うか?です。

 

今日は「エモい」スペイン語がテーマ

今回は、ただ単に該当する表現の紹介というよりは、

 

・「子どもの頃からの情熱に今でも没頭している」

・より「エモい」スペイン語で表現する

 

にはどうしたらいいか?、という観点から表現を紹介します。

 

今日の基本形はこの文章です。

“a pesar de sus XX años, aún sigue entregado a esa pasión que lo consume desde que era un niño, y a la cual ha consagrado la vida entera”

 

では、例文を見てみましょう!

 

実用例:ネイティブはこう表現する

今日は、キューバの新聞、グランマの文化面から例文を引き出してきました。

(例文)

Mucho debe la música cubana al Maestro Marcos Antonio Urbay Serafín, un hombre que a pesar de sus 90 años, aún sigue entregado a esa pasión que lo consume desde que era un niño, y a la cual ha consagrado la vida entera.

Fuente: Granma (Cuba), 5 de abril, 2018

 

(内容)

キューバ音楽は、マルコス・ウルバイ氏に大きな借りがある(ウルバイ氏がキューバ音楽の発展に寄与したところは大きい)。ウルバイ氏は90歳だが、子どもの頃から彼の人生すべてを捧げてきた音楽に対する情熱に今でも身を委ねている。

出所:2018年4月5日付、Granma(キューバ)

 

例文のココが「エモい」!

「エモい」その1.

何かの発展に大きく貢献した人を称賛するとき、例文のように

 

・“貢献された側”(キューバ音楽)を主語にして、

・“貢献した側”(ウルバイ氏)に “大きな借りがある”

 

と表現します(下記図1参照)

参考:図1

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なので、下の例文のような文章の構造になります。

“Mucho debe la música cubana al Maestro...Urbay”

= キューバ音楽(主語)は、ウルバイ氏に大きな借りがある。

 

普通の文章だったら、次のようになります。

"El Maestro Marcos Urbay ha contribuido mucho a la música cubana."

= ウルバイ氏(主語)は、キューバ音楽に多大な貢献をした。

 

主語が一つ目と二つ目の文章で入れ替わっているのが分かりますか?

 

「エモい」その2.

あと、この例文では「たくさんの借りがある」の「たくさん」を書き手が強調したいので、“mucho debe” から文章が始まっています。

日本語でいう “倒置” ですね。

 

こういう強調したい感情に従って語順を変えられると、格段に響きが良くなります。

こういう語順の入れ替えって、ネイティブは無意識レベルでやってます。

 

私もこういうレベルに到達したいです。

まだ、頭で考えてしまいますが…

 

ついでですが、スラスラッと口から出すことも重要です。

スラッと出て来ないと、聞いている方は「誰が誰に?」の部分が分からないので焦れったいです。

 

「エモい」その3.

次は、情熱に身を委ねている(=情熱を注ぎ続けている)の単語のチョイスです。

例文では、次のように表現されています。

“segue entregado a esa pasión"

 

ココの部分、“sigue teniendo esa pasión” って言っても通じるんです。

でも、“entregado a esa pasión”、“entregado” という単語をチョイスすることで、言っていることは同じなのに、一気にエモい度が高まるんです。

 

「エモい」その4.

その3.と同じく、エモい単語のチョイスです。

例文では、次のように言ってます。

“esa pasión que lo consume

 

ココの部分は、“esa pasión que él tenía (sentía)” って簡単に言ってもいい。

でも、“esa pasión que lo consume” と言った瞬間に、曲の歌詞みたいになるんです。

 

感情が高ぶる、美しいエモい表現に変わるんです。

単語の組み合わせを変えただけで。

 

“pasión” という単語との組み合わせ(コロケーション)と言ってもいいかもしれません。

同じことを言っているのに「エモく」なる単語の組み合わせですね。

 

その5.

最後も「エモい」単語のチョイスです。

例文では、

“a la cual ha consagrado la vida entera”
「(ウルバイ氏の)人生すべてを(音楽への)情熱に捧げた」となっています。
 

ココ部分は “consagrar” は、“dedicar” でもイイんです。

意味は同じだから。

 

でも、“consagrar” という普段と違う単語をチョイスすることで格段に「エモく」なるんです。

 

おまけ

なお、“consagrar” にはもっとポピュラーな意味があります。

こっちの使用頻度が高い意味が気になる方は、ぜひ “RAEって”ください。

 

関連記事:無料の神ツール、RAEのオンライン辞書

study-spanish.hatenablog.com

 

上に示したような単語のチョイスは普通はしません。

日常会話では。 

 

でも、

・「熱盛り」な、エモい感情をブリブリに込めた文章を書きたいとき

・「熱盛り」な、エモい感情をブリブリに込めたスピーチをしたいとき

 

こういう場面で、例文のような「エモい」単語のチョイス、感情に合った語順の組み換え(倒置とか)ができると、表現力が「グッ」と増します

 

ぜひ、試してみてください。

 

キューバの書き言葉:私の教科書

私は、キューバの書き言葉が好きです。

 

めちゃくちゃ「エモい」んです。

格調高いんです、響きが。

 

関連記事:キューバの書き言葉は私の教科書

study-spanish.hatenablog.com

 

以前の記事ではスポーツ、特に野球記事をオススメしました。

 

でも、今回のような文化記事もスゴく良いです。

特に、誰かを褒め称えるときの文章が「エモい」。

 

こんな熱い生き方がしたい!

ところで…

私、ウルバイさんのことは今まで知りませんでした。

 

キューバ音楽好きなのに、我ながら不覚…

勉強不足を反省します。

 

でも、イイですよね。

90歳になっても、昔からやっている好きなことに情熱を注ぎ続けられるなんて。

 

90まで生きているかは分からないけど、私も90になっても踊り続けたいです。

何かの楽器を演奏し続けたいです。

 

って、まだ始めてもいないんですが。笑

 

でも今、まだ32。

だから、あと60年近く情熱を燃やせますね。

 

まとめ

この記事があなたの参考になれば嬉しいです。

 

スペイン語がもっと上手になりたい。

 

キューバに住み込みでダンス修行がしたい!

 

以上、スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミでした。

 

次回予告

明日は、大谷翔平の快投に関する記事を書きます

 

大谷くん、あなたスゴイよ!

見てて、マジで涙出てくるレベルに。

 

乞うご期待!