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キューバ音楽紹介 Vol.1:「踊りたくても踊れない...」そんな男の心情を代弁する、ルイス・フランコの “Yo soy la rumba” をきけ。

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こんばんは!

スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミです。

 

お気に入りのキューバ音楽、紹介します

プロフィールにも書いてますが、キューバ音楽が大好きです。

毎晩、最低5曲は、キューバ音楽聞いてから寝ます。

 

聞かないと、よく眠れないです。

次の日の寝覚めも悪いし、気分が乗りません。

 

ということで、今回からキューバ音楽を紹介するカテゴリーをつくります。

記念すべき第1回目の紹介曲は…全然、ベタじゃないやつです。

 

キューバ音楽のエッセンスは流れてます。

でも、雰囲気がちょっと違いますね。

 

注目の若手歌手、ルイス・フランコ

今日紹介する曲は、キューバ注目の若手歌手、ルイス・フランコ(Luis Franco)。

ハバナ出身の27歳です。

 

曲のタイトル

紹介する曲のタイトルは、“Yo soy la rumba” です。

ルイスのファースト・アルバム、“No me faltes” 収録ナンバーです。

 

だからこの曲を聞いてほしい

この曲を聞いてほしい理由は、大きく2つ。

 

(1)踊れるはずのキューバ人が、踊れない男の気持ちを代弁してる。

(2)医学用語を歌詞の中にブッ込んできてるところ。

 

 

この曲を聞くべき理由 1

はい、まず “Yo soy la rumba” を聞くべき理由の1つ目です。

それば、「踊れるはずのキューバ人が、踊れない男の気持ちを代弁してる」ちゅうところです。

 

・踊れる遺伝子を持って

・踊って生まれてくる

 

とまで言われるキューバ人が、踊れない男の心を語ると意外性が出る。

意外性のギャップが、この曲の魅力になってる。

 

意外性といえば、元巨人の元木です、元木。

長嶋さんに 「曲者元木」と言わしめた、意外性の男です。

 

この曲、踊れない男の

 

・気持ち

・行動

 

を正確に代弁してます。

 

・踊れない

・だけど、ほんとは踊れるようになりたい

 

そう思ってる男なら、

 

・一度は抱いたことがある感情

・したことがある行動

 

が歌詞の中に入ってて、すごく共感できる。

どんな行動かというと、たとえば、

 

・人に迷惑をかけないように、人がいないところで踊る。

 

・今までの人生でずっと、サルサから逃げてきた。

 

・体の中では、「オレこそがルンバだ」って言葉が、いつも響きわたってる。

 

・オレにもいつか「踊れる」って自信をもって言える日が来るんだろうかって、心の中でつぶやいてる。

 

・そして、いつか踊れるようになることを夢見てる。

 

踊れない男も、

 

・「踊れないけど、本当は上手に踊りたい」

・「オレがパーティーの主役だ」

 

そう心の中では思ってる。

そんな気持ちを代弁してくれてます、この曲は。

 

・「人に迷惑をかけたくない」と言ってるけど、ほんとは「上手に踊れない自分の情けなさ」に傷つくのが怖い。

・そんな目先の恥じらいを克服できず、ずっとサルサを練習することを避ける。

 

この気持ち、よくわかります。

桜木花道が、宮城リョータの気持ちが分かったくらい。

 

「自分がダンスがヘタなのを、ダンスが下手なオヤジの遺伝」って言い訳してるのもいいですね。

日本人が「自分が踊れないのは、キューバに生まれ育たなかったから」って言うような感じかな。

 

だからこの曲を聞いてほしい 2

はい、2つ目の理由です。

それは、「医学用語を歌詞の中にブッ込んできてる」ところです。

 

どんな医学用語かというと、「染色体」。

「染色体」という医学用語を踊れない理由にしているところにヒネリが利いてますね。

 

さっき説明した、「オヤジからの遺伝で、自分も踊れない」って言ってる部分とつながってます。

「オヤジから引き継いだ染色体がダメで、自分は踊れない」って言ってます。

 

この専門用語をブチこむアプローチは、Juan Luis Guerra の名曲、“La bilirrubina” を思い出しますね。

この Juan Luis の曲があったからこそ、私は、専門用語を一般的な話の説明につかう良さを見出せました。

 

得てして、専門用語って、

 

・分かりづらい

・なんか、むずかしそう

 

っていうような理由で、ふつうは嫌がられますよね。

 

・「もっとシンプルに表現したらいいのに」

・「回りくどい」

 

そんな評価を下されがちです。

 

だけど、意図があって使われると、いい感じにハマる。

その、ハマったケースが、この “Yo soy la rumba” であり、“La bilirrubina” ですね。

 

そういえば…

音楽的な評価には、何も言及してませんね(笑)

でも、それでイイんです。

 

メロディーや雰囲気がいいことは、当然条件なので。

 

この曲は、静かなメロディーの根底にルンバが流れています。

これは、聞けば聞くほどハマります。

 

もう、毎日、心の中で勝手に再生されてる状態です。

実際に曲を聞いてるわけじゃないのに。

 

まとめ

「あ〜、キューバ音楽、いいよな…」と、今日も物思いにふけるアラサーによる音楽紹介、いかがだったでしょうか?

 

この記事があなたの参考になればうれしいです。

以上、キューバに住み込みでダンス修行がしたいキューバが大好きな現役プロ通訳、タクミでした。