「規律を守る」をスペイン語で何と言う?
おはようございます!
スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミです。
今日のスペイン語
この投稿では「規律を守る」をスペイン語で何というか一例を紹介します。
いろいろ表現の方法はあるはずですが、私が見つけたのはこういう言い回しです。
「規律を守る」
アナタだったら、なんと表現しますか?
ネイティブはこう表現する
例文の出所はここです。
恒例のキューバのグランマの野球記事です。
「背番号36の帰還」
— study-spanish (@studyspanishjp) June 6, 2018
ハバナのインドゥストゥリアレスの新監督就任の報道。
ここから「規律を守る」をスペイン語で何と言うか紹介します。
今日も懲りずにキューバをネタにします。
https://t.co/oxUngSVNt6 Via @Granma_Digital
「規律を守る」
(例文)
El primer año que dirigí fue muy difícil, había peloteros que no debían estar, porque no se ajustaban a la disciplina.
Fuente: Granma (Cuba), 31 de mayo de 2018
(内容/拙訳)
監督1年目は非常に難しかった。規律を守らない、いるべきではない選手がいた。
出所:2018年5月31日付、Granma(キューバ)
ちょっと説明
この例文では否定形の過去(“no se ajustaban”)になってます。
「ちゃんと規律を守らないといけない」と言いたいときは、“tienes que ajustarte a la disciplina” です。
何てことはないです。
それだけです。
まとめ
この記事があなたの参考になればうれしいです。
もっとスペイン語が上手になりたい。
キューバに住み込みでダンス修行がしたい!
以上、スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミでした。
おまけ
まず、文章として取り上げたいおまけの表現があります。
そのひとつ目は、「歴史になる」です。
「歴史になる」1: “quedar para la historia”
(例文)
Luego Carlos Tabares lo dijo igual, antes del primer Clásico Mundial y quedó para la historia. Estoy muy contento que alguien como él lo haya promovido como valor.
Fuente: Granma (Cuba), 31 de mayo de 2018
(内容/拙訳)
カルロス・タバレスも、第1回WBCの前に同じことを言っていた。それは歴史になった。彼のような人物が、グランドに身を埋めるという価値観を全面に押し出してくれたことをすごくうれしく思っている。
出所:2018年5月31日付、Granma(キューバ)
ちょっと説明
「歴史になる」、ひとつ目の言い回しは、“quedar para la historia” です。
「歴史に残る」が直訳です。
「グランドに身を埋める」= "dejar la piel en el terreno"
おまけの所に入れてますので、チェックしてみてください。
(この例文の前の文章に入っていました。)
「歴史になる」2:“pasar a la historia”
(例文)
El fraternal desafío pasó a la historia como la broma de más resonancia entre jefes de Estado, que reflejó, pelota mediante, la eterna amistad entre dos grandes hombres.
Fuente: Granma (Cuba), 31 de mayo de 2018
(内容/拙訳)
この親善試合はフィデルとチャベスのあいだのお決まりの冗談という形で歴史になった。野球を通じた2人の偉大な男のあいだの永遠の友情を映し出すものだった。
出所:2018年5月31日付、Granma(キューバ)
ちょっと説明
2つ目の言い回しは、”pasar a la historia” です。
“pasar” が、非ネイティブには発想しづらいと思います。
この例文でもう1つ面白いと思うのは、“pelota mediante” という語順ですね。
これも、ネイティブならではの語感から生まれる語順ですよ。
非ネイティブが埋めたくても埋められない感覚。
ネイティブとの圧倒的なインプットの量の差から生まれるものだと信じたい。
この親善試合では、キューバ代表の監督がフィデル。
ベネズエラ代表の監督がチャベスでした。
1999年11月18日、キューバのラテンアメリカ・スタジアムでの親善試合。
— study-spanish (@studyspanishjp) June 6, 2018
対戦カードは、キューバ対ベネズエラ。
オチは、両チームの監督が、それぞれの大統領だったこと。
キューバはフィデル。ベネズエラはチャベス。
安倍VSトランプで日米戦やるみたいな感じか? https://t.co/CRNq7RocZZ
「先発に残す」
文章で取り上げたい言い回しをもう一つだけ。
それは、「先発メンバーに残す」、「(ある)打順に残す」です。
(例文)
En el 2007 un periodista, ante la nula producción de su tercer y cuarto bates, Frederich Cepeda y Alfredo Despaigne, en la lid continental le preguntó ¿por qué los mantenía en la alineación y en esos turnos? «Búsquese al que los saque o los baje de esa responsabilidad, ese no soy yo». En el juego crucial por la medalla de oro, Cepeda y Despaigne fueron decisivos en la victoria.
Fuente: Granma (Cuba), 31 de mayo de 2018
(内容/拙訳)
2007年のインターコンチネンタルカップで、3番のセペダと4番のデスパイネが全く打てていなかった。そこで、ある記者が監督に「なぜ2人を先発から外さないのか?なぜその打順に残すのか?」と質問した。監督の答えはこうだった。「彼らを外す、もしくは打順を下げるという判断をする監督がいるのなら探せばいい。でも、その監督は私ではない。」セペダとデスパイネは、決勝戦で試合を決める役割を果たした。
出所:2018年5月31日付、Granma(キューバ)
「先発メンバーに残す」「(ある)打順に残す」
それぞれ、該当するスペイン語はコレです。
「先発メンバーに残す」
= mantener en la alineación
「(ある)打順に残す」
= mantener en un turno
もう一つ、覚えておきたい言い回しとしては、
“ser decisivo en…” = ~で決定的な役割を果たす
下の内容訳を見てもらえたら分かりますが、ある大会でまったく打てていなかった3番、4番をかばってスタメンで使い続けたら、その信頼にこたえて、決勝では試合を決める活躍をしたという文脈でつかえます。
あ、で、よく考えると、
“la nula producción de su tercero y cuarto bates”
という言い方も、なかなか思いつかないであろう表現ですね。
「打つ」を “producción” と表現するという発想が、非ネイティブには浮かびづらい。
つづいて、おまけの単語や表現です
キューバ野球にとってうれしいニュース(朗報)
= una grata noticia para la pelota
模範的な人物
= un ser humano de principios
歴史的な試合でユニフォームに袖をとおした/選手として参加した
= vestir las franelas del histórico partido
フィデルがキューバ代表を率いた
= Fidel condujo a la selección nacional
チャベスが指揮する対ベネズエラ戦で
= frente a un elenco venezolano, comandado por el mentor, Hugo Chávez
言葉では言い表せない
= Fue algo indescriptible
フィデル
= el Comandante en Jefe
あの日のことは決して忘れない
= jamás olvidaré aquel día
インドゥストゥリアレスの監督
= estar al mando de los Industriales
代表監督
= al frente de la escuadra nacional
1972年に19歳でデビュー
= lo vieron debutar con 19 años en 1972
監督としての復帰も優勝した
= el retorno, de director, pasó por el mismo camino ganador
それに加えて2度優勝した
= lo hizo dos veces más
ファンを呼べる選手
= un pelotero que llena estadios
ファン
= la afición
爆発力
= explosividad
セカンドベース上でのジャンプ
= vuelos por encima de la intermedia
バントをツーベースにする
= los toques de bola haciéndolos dobles
盗塁
= robos de bases
彼のプレーはすべてが銀河系だった
= todo parecía galáctico en él
衝撃的な告白
= Confesiones de grandes
歴史的な告白を引き出した
= le sacó una revelación histórica
東部遠征に出る
= salir a una gira por la región oriental
ベテラン
= veteranos
我々の態度をほめるために呼び出された
= nos llamó para felicitarnos por la actitud
ここからが新たな情報だ
= aquí viene el hallazgo
グランドに身を埋める
= dejar la piel en el terreno
求められて復帰する
= regresa porque se le necesita
国民感情
= el sentimiento nacional
野球とはキューバそのもの
= la pelota es eso, una expresión de genuina cubanía
最後まで読んで下さってありがとうございます。
タクミ