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「家族でも人前ではわきまえろ/馴れ馴れしくするな」をスペイン語でなんと言う?

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おはようございます。

スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミです。

 

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この投稿では、Netflixのドラマで出会った人間関係にまつわる表現を紹介します。

 

今日のスペイン語

「いくら家族でも人前ではわきまえろ/馴れ馴れしくするな」の表現方法を紹介します。

私が出会った言い回しはこれでした。

 

「いくら家族でも人前ではわきまえろ/馴れ馴れしくするな」

“aunque seamos familia no puedes tener esos excesos de confianza delante de la gente”

 

ネイティブらしい発想としては、“excesos de confianza” がポイントです。

すべて知っている単語なのに、日本語から考えると頭に浮かばないです。

 

今日の例文の出所

今日の例文は、Netflix オリジナルドラマに出てくる会話からの抜粋です。

そのドラマとは、“Club de Cuervos” というメキシコのサッカークラブの運営を題材にしたコメディーです。

 

 

例文の出所のドラマは、“Club de Cuervos” のスピンオフ作品という位置づけです。

ただ、スピンオフ作品ではなく、完全に続編(シーズン4)ですね(笑)

 

 

このシーズンでは、主人公たちが運営するチームが、ニカラグアでの大会に賞金目当てで参加します。

このドラマからの例文は、この投稿で2回目です。

study-spanish.hatenablog.com

 

このシーズンで、ほかにも紹介したい表現に出会っています。

複数回に分けて、ボチボチ紹介していきます。

 

ネイティブはこう表現する

では、今日の例文をどうぞ。

 

(例文)

¿En qué momento vas a entender que aunque seamos familia no puedes tener esos excesos de confianza delante de la gente?

Fuente: “La balada de Hugo Sánchez”, Episodio 2: por Netflix, visto el 16 de julio de 2018

 

(内容)

いつになったらお前は分かるんだ?いくら家族であっても、人前ではわきまえろ

出所: “La balada de Hugo Sánchez”、エピソード2、2018年7月16日、Netflixで視聴

 

ここがポイント

・いくら家族であっても = “aunque seamos familia”

・人前で = “delante de la gente”

 

この部分は日本語から考えても出てくると思います。

問題は、「わきまえろ」の部分をどうスペイン語で表現するかです。

 

“no puedes tener esos excesos de confianza”

 

ここが「わきまえろ」に該当する部分です。

「そういう信頼の過剰を持つことはできない」が直訳です。

 

“confianza” には、いろいろな意味があります。

ここでは「馴れ馴れしさ」という意味が近いです。

 

文章全体まで広げて考えると、「馴れ馴れしくするな」という感じになります。

"excesos de confianza"... やっぱりネイティブの発想ですね。

 

この表現がつかえるシチュエーション

この表現方法を紹介した意図は、やはり応用が利くからです。

つまり、スペイン語での表現の幅を広げてくれるからです。

 

この表現を見て「パッ」と使えるだろうなという場面がいくつか頭に浮かびます。

例えば、

 

・仕事とプライベート、両方で付き合いがある同僚との公私の線引き

(「プライベートでは気兼ねなくていいけど、職場では上下をハッキリしよう」とか)

 

・男女の関係

(「人前ではあんまりベタベタしないようにしよう」とか)

 

今日はたまたま、親子の関係というシチュエーションで例文を見ました。

でも実際は、もっと使える場面があるということです。

 

この応用性は、この表現だけに限りません。

 

「この言い回し、他にどういう場面で使えるかな?」

 

という目つきでスペイン語を観察すると、表現の幅と奥行きは格段にアップします。

そのためには、新しい表現をさがすためのアンテナを常に張っていないといけません。

 

この表現の背景

この言葉は、ドラマに出てくる父親が息子に対して言った言葉です。

ただ、大多数のメキシコ人からこういう言葉は出てこないです。

 

最初このセリフを聞いたとき、「メキシコ人でもこんなこと言うんだ」とビックリしました。

まあ、そこはドラマなので、ちょっと現実離れした設定です。

 

この言葉を発したお父さんは、すごく有名なサッカーの解説者という設定です。

元サッカー選手で、現役選手からもすごく尊敬されています。

 

このお父さんの息子が、クエルボスの選手としてニカラグア大会に遠征に行きます。

そこにお父さんも試合の解説者として参加していました。

 

このお父さんは人前で家族にベタベタされるのが好きじゃないタイプです。

ドラマの中に出てこないですが、おそらく息子とは前から離れて暮らしています。

 

息子は自分と距離を取る父親に対して反感を覚える一方で、父親に対する憧れや受けられなかった愛情を求めている感じが、ドラマの中での彼の行動から感じられます。

 

例えば、息子のチームメイトは、「あんなクールな親父がいてうらやましすぎるぜ」とか彼に言うのですが、息子は、「あんなクソみたいな父親」とか言います。

 

その反面、父親がニカラグアに仕事で来ていると知ったとき、息子はすごく興奮します。

「一緒にご飯食べようよ」、「親父の番組のインタビューに呼んでくれよ」とか、父親の関心を引こうとします。

 

息子がお父さんに寄っていったときに、お父さんが「人前ではわきまえろ」と言います。

当然息子は、かなりショックを受けていましたね。

 

このお父さん、別の場面で、「家族同士でやるクリスマスのプレゼント交換とかアホみたいなことお前好きだろ」とか、息子に対して言ってます。

 

まあ、普通に生活しててこういうメキシコ人には出会えないと思います。

何かの職業にのめり込んでいる人の考え方かなっていう気がしますね。

 

まとめ

この記事があなたの参考になればうれしいです。

 

もっとスペイン語が上手になりたい。

 

キューバに住み込みでダンス修行がしたい。

 

以上、スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミでした。