「つかまえたと思ったら手からすり抜ける」をスペイン語でなんと言う?
おはようございます!
スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミです。
スペイン語が上手になりたい人のサポーター、Study Spanish。
あなたのスペイン語の幅を広げてくれる言葉づかいを紹介します。
今日のスペイン語
今日紹介するスペイン語はコレです。
「つかまえたと思ったら手からすり抜ける」
「つかまえられると思ったら手からすり抜ける」
・「つかまえた」という過去のニュアンスを出すなら、“creemos haberlos captado”
・「つかまえられる」というこれから未来のニュアンスなら、“creemos captarlo”
私はそんなニュアンスの違いを感じます。
ネイティブはこう表現する
今日の例文はネット上にある社会学(たぶん)のサイトです。
その名も “Reflexiones Marginales”。
https://t.co/rpkawZ4gSh
— study-spanish (@studyspanishjp) July 26, 2018
こういうとっつきにくい文章の中にも、案外こういう日常で使える表現が練りこまれていることがある。
"el concepto...es de los que se escapan cuando creemos captarlos"
このコンセプトは理解したと思ったら手からすり抜ける類のコンセプトだ。
社会学の匂いがプンプンするタイトルです。
とっつきにくさが、全面に押し出されています(笑)
(例文)
Fascinante pero difícil, el concepto de “devenir” elaborado por Deleuze y Guattari es de los que se escapan cuando creemos captarlos. Demasiados conceptos permanecen sin fuerza, o lo parecen, por falta de una travesía lógica efectiva que siempre se restablece al siguiente día: uno se conforma con los lugares comunes, según afinidades intuidas o reconocidas. Nos gustaría ser capaces de exponer por nuestra cuenta lo que Deleuze y Guattari pensaban bajo el sustantivo de devenir: lo que sigue es solamente un esbozo provisional.
Fuente: http://reflexionesmarginales.com/3.0/que-es-un-devenir-para-gilles-deleuze/
(内容)
魅力的だが、難しい。DeleuzeとGuattariが作った “becoming” というコンセプトは、理解できそうだと思ったら、また分からなくなる類のものだ。-(中略)-。Deleuze と Guattari が言う “becoming” とは何だったのかを我々なりに表現できるようになりたい。以下の記述は、とりあえずの案にすぎない。
出所:http://reflexionesmarginales.com/3.0/que-es-un-devenir-para-gilles-deleuze/
ココに注目
この例文では、“creemos captar” となっています。
なので、「“理解できそうだ” と思ったら」の方のニュアンスですね。
冒頭でした説明をふまえて、ニュアンスの違いを絵にしてみました。
・「つかまえたと思ったら…」 “creemos haberlo captado”
もうつかまえています。
この状況からつかまえた何かがスルリとすり抜けて、常につかまえられている状態にない。
この例文で言うなら、「理解できていない」というニュアンスです。
「一度は理解したと思ったけど、やっぱりよく分からない」という感じです。
・「つかまえられると思ったら…」"creemos captarlo"
もうつかまえられそうで、ほぼつかまえたと思っているけど、実際にはまだつかまえてない。
この状況から、スルッとすり抜けて、つかまえられない。
「もう理解できそうだと思ったけど、やっぱりよく分からない」という感じです。
この何かの理解は、「未来」に起きるという想定ですね。
私が感じる2つの違い、伝わったでしょうか?
ちなみに、「つかまえづらいコンセプト」だったら、
= “es un concepto fugaz (que no se deja atrapar)” です。
おまけの表現
(1)Deleuze と Guattari が言う “becoming” とは何だったのかを我々なりに表現する
= exponer por nuestra cuenta lo que Deleuze y Guattari pensaban bajo el sustantivo de devenir
(2)これからする説明はとりあえずの案にすぎない
= lo que sigue es solamente un esbozo provisional
ぼやき
“Demasiados conceptos permanecen sin fuerza, o lo parecen, por falta de una travesía lógica efectiva que siempre se restablece al siguiente día: uno se conforma con los lugares comunes, según afinidades intuidas o reconocidas.”
この部分は何言っとるか全くわからん。
言葉の流れとかチョイスだけ見ると、いい感じの文章に見えるんですよ。
でも、全く筆者のメッセージが伝わってこない。
社会学っぽい文章ですね。
まとめ
この記事があなたの参考になればうれしいです。
もっとスペイン語が上手になりたい。
キューバに住み込みでダンス修行がしたい。
以上、スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミでした。