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“何でもかんでも認めるのはむずかしい/アクセントを自覚する” をスペイン語で何という?

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おはようございます!

スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミです。

 

スペイン語が上手になりたい人のサポーター、Study Spanish。

あなたのスペイン語の幅を広げてくれる言葉づかいを紹介します。

 

今日のスペイン語

今日はこの2つの表現を紹介します。

 

(1)XX 出身としては何でもかんでも認めるのはむずかしい

“viniendo de XX es difícil darle ese crédito a cualquiera”

 

(2)自分のアクセントを自覚する 

“tomar conciencia de su propia tonada”

ココで言うアクセントは、「イントネーション」とか「発音のなまり」の意味です。

ここでは、“tonada” となっていますが、

 

・“entonación”

・“acento”

・“pronunciación”

 

とか、同じ意味で使われる単語は複数あります。

ただ、他の単語より、

 

・“tonada” の響きがキレイだな

・自分もつかいたい響きだな

 

と思ったので紹介します。

 

今日の例文では、何回も “tonada” が出てきます。

 

・“los mendocinos somos de tonada rara”

・“escuchas la tonada en una publicidad”

・“el cordobés exagera su tonada”

 

ネイティブはこう表現する

「XX 出身としては何でもかんでも認めるのはむずかしい」はこう表現します。

今日はアルゼンチン人が書いた文章が例文です。

 

 

話し言葉に近い書き言葉ですね。

その分、日常的な使い勝手はいいです。

 

“何でもかんでも認めるのはむずかしい”

(例文1)

¿Las mujeres más lindas? Mmmm, viniendo de Mendoza es difícil darle ese crédito a cualquiera. Son tal vez tan lindas como las mendocinas y como dicen también las rosarinas. El tema no es la belleza, el tema es la aglomeración de belleza. Esto es: si en Mendoza pasan 20 chicas lindas mientras cruzás la calle, acá pasan 45. O sea, es una cuestión de número más que lindura.

Fuente: “Diferencias entre los mendocinos y los cordobeses” En: Mendolotudo (Argentina), 16 de abril de 2016

 

(内容1)

いちばん美しい女性は?んー、メンドーサ出身としては、なんでもかんでも認めるのはむずかしい。メンドーサやロサリオと同じくらいキレイかもしれない。問題は美しさではなくて、美しさの集まり具合だ。たとえば、メンドーサで道を渡ると20人かわいい子とすれ違うとしたら、コルドバなら45人だ。つまり、数の問題で、美しさのレベルの問題ではない。

出所:“メンドーサ人とコルドバ人の違い” In: Mendolotudo (Argentina), 16 de abril de 2016

 

メンドーサ = 美人の産地

メンドーサは確かにアルゼンチンの美人どころとして有名です。

アルゼンチン男子が口をそろえて言いますね。

 

まだ現場検証には行っていませんが…

知り合いのメンドーサ人が、メンドーサに日本食レストランを開きました。

 

そのとき経営を手伝ってくれないか?と誘われました。

その誘いに乗っていれば、メンドーサの美しさについて語れていたかもしれませんね。

 

ココに注目1

“viniendo de 場所, es difícil darle ese crédito a cualquiera”

 

この表現をつかうと、

「オレ、〇〇出身だから〇〇にはうるさいよ。何でもかんでも認めたりはしない」

 

こんなニュアンスが出せます。

この例文の場合だと、

 

・「オレは、美人どころのメンドーサ出身だから、美人にはうるさいよ」

・「何でもかんでも美人と認めたりはしない」

 

という意味です。

 

ココに注目2

“el tema no es la belleza, el tema es la aglomeración de belleza…es una cuestión de número más que lindura”

 

この部分も口語調で、言いたい事を端的に伝えられている好例です。

メンドーサとコルドバのどっちが美人レベルが高いか?がテーマです。

 

筆者の主張は、「どっちも美人。数が多いか少ないかだけの問題」です。

その「美しさ」を、

 

・“belleza”

・“lindura”

注: 「美しさ」を “lindura” とするのは、アルゼンチンだけかもしれない。例えば、メキシコで言うと、「ナニソレ?」「そんなふうに言わない」て笑われるかもしれないです。

 

で表していて、「美しさは問題じゃない」、つまり「美しさに差はない」という主張を、

 

・“el tema no es la belleza”

・“más que lindura”

 

とシンプルに伝えています。

 

「数が多いか少ないかだけの問題」の方も同じです。

 

・“el tema es la aglomeración” → 「集積の問題」

・“es una cuestión de número” →「数の問題」

 

「多いか少ないか」とか具体的なことをは言っていません。

その「多いか少ないか」を「集まり/数の問題」とシンプルに簡略化しています。

 

ネイティブは必要最低限で伝わるラインを知っている

このシンプルさの何がスゴイのか?

ネイティブらしいのか?

 

それは、相手に意図が伝わるレベルで表現をシンプルにできることです。

非ネイティブだと、どこまでシンプルにしていいのか感覚が分からない。

 

ネイティブは、

 

・人の話をきく

・人に話す

 

このプロセスを無限にくりかえした経験があります。

このくりかえしの中で、「どこをどこまで削っても通じるのか」を感覚レベルで身につけるのです。

 

日本語だったら、「この部分はもう言わなくてもわかる」とか、なんとなく感覚で分かりますよね?

それと同じことをスペイン語のネイティブもやっているわけです。

 

“自分のアクセントを自覚する”

(例文2)

…hasta uno toma conciencia de su propia tonada, algo que tal vez alguna vez si grabaste tu voz o te escuchaste en algún video de amigos pudiste reconocer…Los mendocinos somos tipos de tonada rara Escuchas la tonada en una publicidad, en las noticias, en una llamada de alguna empresa de celular, en absolutamente todo y aunque a ellos les moleste esto es así el cordobés exagera su tonada

Fuente: “Diferencias entre los mendocinos y los cordobeses” En: Mendolotudo (Argentina), 16 de abril de 2016 

 

(内容2)

自分のアクセントを自覚するようになる。自分の声を録音したり、友達が撮影したビデオで確認できる自分のアクセントだ。メンドーサ人のアクセントは変だ。何かのPR、ニュース、携帯会社からの電話、すべての場面でコルドバのアクセントが聞こえてくる。コルドバ人はアクセントが大げさだ。

出所:“メンドーサ人とコルドバ人の違い” In: Mendolotudo (Argentina), 16 de abril de 2016

 

ココがポイント3

冒頭でも言いましたが、この表現を取り上げたのは、“tonada” という単語の響きが美しいからです。

それ以外にありません。

 

なので、“me gusta tu acento” とオーソドックスに言う代わりに、

 

・“me gusta tu tonada” とか、

・“me gusta como entonas” とか、

 

が出せるようになると、響きのいいスペイン語が繰り出せますね。

 

アルゼンチンのなかでの発音の違い、特徴

メンドーサでは、“s” を発音すると、ブエノスアイレスの人だと思われる。

 

・“los ojos” をメンドーサ人は、“ロオホ” と発音する。

・ブエノスアイレス人は、“ロスオホス” と発音する。

 

・メンドーサのように “ロオホ” と発音すると、コルドバではチリ人に間違われる。

・ブエノスアイレスでこの発音をすると、チリ人に間違われる。

 

メンドーサ人はチリ人に間違われるのが嫌らしいです。

 

県民性をタイタニックに例えると?

タイタニックに、

 

・メンドーサ人

・コルドバ人

・ブエノスアイレス人

 

が乗っていたらどうなるか?

そのときそれぞれがどんな行動をするか?

 

・ブエノスアイレス人

→ 数少ないボートに真っ先に乗ろうとする

 

・コルドバ人

→ 船が沈むまでバンド演奏でおどり続ける

 

・メンドーサ人

→ 船長室に押し寄せて何で船が沈んでいるのか問い詰める

 

まとめ

この記事があなたの参考になればうれしいです。

 

もっとスペイン語が上手になりたい。

 

キューバに住み込みでダンス修行がしたい。

 

以上、スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミでした。

 

おまけ

・あれこれ逡巡して物事をなかなか決められない人/あれこれ言うが核心的なことが言えない人/結論を言うまで時間がかかる人

= vueltero

注:今のところ、アルゼンチンで使うことは確認済みです。他の国でも通じはするかもしれないけど、その国の人は言わない単語かもしれない。

 

・いくつか事例を挙げる

= citar algunos ejemplos

 

・話の締めに移るが

= para ir cerrando estas reflexiones

 

・メンドーサにこれだけ似ている場所は知らない、小さいけど大きな違いはあるけれども

= nunca encontré una provincia tan parecida a nosotros a pesar de las grandes pequeñas diferencias

 

・大都市でありながら、地方であり続けるという魔法

= esa magia de ser ciudad grande pero sin dejar de ser provinciano

 

・何にでも名前を付けないと気が済まないコルドバの習慣

= esa costumbre cordobesa de tener que obligatoriamente ponerle un apodo a cualquiera

 

・名前はその名前で呼ばれるためについている

= los nombres son nombres y están para usarlos

 

・メンドーサの(人)

= mendocino, cuyano, menduco

 

・別の生き方をしてみたくなった

= quise buscar otros rumbos

 

・ブエノスアイレスは大きすぎ、ロサリオ以外の街は小さすぎたから、真ん中を取ってコルドバにした

= como Buenos Aires era demasiado y cualquiera otra ciudad excepto Rosario era muy poco me incliné por el medio, Córdoba

 

・トゥクマン人がボリビア人に間違われるのと同じくらい嫌

= molesta como a los tucumanos que los confundan con bolivianos

 

・コルドバではすべてを間違って発音する

= acá en Córdoba se pronuncia todo mal

 

・メンドーサ人と違うのは、分かっていて、楽しみながら、ひとつひとつの言い間違いを国家のようにいつくしむ

= a diferencia de los mendocinos, lo hacen sabiendo, disfrutándolo, acariciando cada pifie verbal como si fuera su himno nacional

 

・コルドバ人はみたまま発音する

= el cordobés se lo tomó a pecho y lo pronuncia como lo ve

 

・頭に浮かぶいくつかの例

= algunos de los ejemplos que ahora se me vienen a la cabeza

 

・数を上げたらきりがないくらいある

= les puedo asegurar que son innumerables

 

・そんなふうにホンモノでありたい

= les gusta ser así, auténticos

 

・平均的なメンドーサ人との大きなへだたりのひとつ

= uno de los grandes abismos con el mendocino promedio

 

・メンドーサ人は嫌う、コルドバ人は等身大の自分自身を愛する

= el menduco odia, el cordobés lo ama. Ama ser quién es

 

・俺らのことを良く知らない

= no nos conocen demasiado

 

・スクワット

= cuclillas

 

・我々メンドーサ人のように、いいところはもちろんたくさんある

= cosas buenas, sí tienen miles por supuesto como nosotros los mendocinos

 

・この短い考察はある地方の人間が別の地方の人間をみてどう思うかを描写することだ

= el sentido de esta pequeña reflexión es describir lo que un provinciano ve de otro provinciano

 

・コルドバは思いやりの楽園、メンドーサは仏頂面の楽園

= acá es el paraíso de la simpatía como en Mendoza el paraíso de la cara de culo

 

・コルドバ人は親切で、自分が助けられないなら助けられる人をさがす。よろこんで親切をする

= son muy predispuestos y si no te pueden ayudar buscan uno que sí lo haga y lo hacen con verdadero gusto

 

・メンドーサ人も親切はするが、表情はかえない。お金を渡したとしても

= el mendocino te hace el favor pero no cambia la cara de cajero automático ni regalándole dinero

 

・我々より上であって、それはあえて取り上げる必要はない

= nos sacan ventaja a nosotros, eso lo sabemos no hace falta recalcarlo.

 

・コルドバにはコルドバ人しかいない

= acá todo es cordobés, no existe el neutro argentino en los medios, es cordobés

 

タクミ