《潔く負ける》をスペイン語で何という? 〜チリとボリビアの「海への出口」国際裁判から〜
¡Buenos días!(おはようございます)
日本時間午前9時になりました。
Study Spanish! の時間です。
メキシコからスペイン語のレベルアップを目指す人のための情報をお届けします。
今日のスペイン語
今回は《潔く負ける》の言い方をシェアします。
《潔く負ける》
= “perder con dignidad”
ネイティブはこう表現する
今回の例文は、チリの emol というメディアからの引用です。
チリのメディアからだけスペイン語をシェアするのは初めてじゃないかな?
【スペイン語レッスン】
— スペイン語の変態《タクミ》 (@studyspanishjp) October 7, 2018
ボリビア🇧🇴とチリ🇨🇱の《海への出口》ネタより
“...saber GANAR CON GENEROSIDAD, pero también PERDER CON DIGNIDAD y VERDAD”
勝者と敗者のあり方を🇨🇱のピニェラが🇧🇴のエボに言っている
エボがこの件の国際裁判に負けたのにグダグダ言うから、ピニェラがクギを刺した https://t.co/iO27U6dn8B
【スペイン語レッスン】
— スペイン語の変態《タクミ》 (@studyspanishjp) October 7, 2018
<潔く負ける>
= "perder con dignidad"
↑ この🇯🇵🇪🇸訳どうだろか?
負けたあとにウダウダ言わない
負けを毅然として潔く認めること https://t.co/eDcC2T0e5z
(例文)
Pinera le responde a Evo: “Hay que saber ganar con generosidad, pero también perder con dignidad y verdad”.
Fuente: Emol (Chile), 7 de octubre de 2018
(訳)
ピニェラ大統領がエボ(モラレス大統領)に反撃:「敗者に心遣いができる勝者になることも大事だが、潔く真実を認める敗者になることも大事だ」
出所:2018年10月7日付、Emol(チリ)
この表現の説明
《潔く》という日本語は、この表現をみた後しばらくしてから、ふと思いついたものです。
“dignidad” はふつう「尊厳」とか訳されていると思います。
なんでそれが《潔い》という日本語になるのか?
この表現が出た経緯から説明します。
この言葉はチリのピニェラ大統領の言葉です。
ボリビアのエボ・モラレス大統領の行動にクギをさす言葉です。
エボのどんな行動がピニェラの鼻についていたかというと...
「海への出口」問題という国際裁判で敗訴したのに、
<“今回の裁判は不公平だった”>
<“チリの特権階級がボリビアを陥れようとしている”>
後者のエボの発言はコレです(↓)
“El Mandatario boliviano acusó ayer que “la oligarquía chilena quiere desestabilizarnos y dividirnos para que nos olvidemos del mar”
Fuente: Emol (Chile), 7 de octubre de 2018
= 昨日、ボリビア大統領は「チリの特権階級がボリビアを陥れて、海への想いを忘れさせようとようとしている」。
出所:2018年10月7月付、Emol(チリ)
こんな感じの発言を繰り返していたからです。
注:「海への出口」問題については、この記事に説明があります。
この文脈の中での “dignidad”、つまり<“digno” な振舞い>とは何かと想像しました。
私が考える<“digno” な振舞い>とは、
<裁判という公平な場で負けたんだから、ウダウダ負け惜しみを言わずに、敗訴を受け入れること>
でした。
ピニェラもそう考えてたはずです。
そして、この振舞いが《潔い》という形容詞のイメージと合うな。
そう思って、この投稿では《潔く負ける》と表現しています。
まとめ
この投稿では《潔く負ける》をシェアしました。
《潔く負ける》
= “perder con dignidad”
《潔く負ける》って日本語でパッと言われても、それに該当するスペイン語はすんなり出てこなさそうじゃないですか?
これで、表現の引き出しがまた1つ増えましたね。
この記事が、あなたのスペイン語 level up(↑)のヒントになれば本望です。
《タクミ》ってだれ?
スペイン語の静かなる変態です。
ずっとスペイン語の事を考えてます。
・もっとスペイン語が上手になりたい
・キューバに移住してダンス修行がしたい
頭の中にはこの2つしかありません。
飽き性なんですが、ハマったものに対しては静かに情熱を注ぎます。
注:この情熱を《変態性》と解釈して《スペイン語の変態》を名乗っています。ここでいう《変態性》は《情熱》とか《狂気》と同義語です。スペイン語だけでなく、ほかの外国語の変態たちを集めて《変態戦隊》を作りたいです。我こそはという方、ぜひお声がけをお願いします!
今年でスペイン語歴およそ15年。
今はスペイン語ブロガーと通訳を兼業しています。