Study Spanish!

スペイン語が上手になりたい人のためのオンラインメディア

メキシコ湾沿い地域のスープ料理:“ウワタペ” のウマさに感動した件

f:id:study-spanish:20180820140553p:plain

 

おはようございます。

スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミです。

 

今回は、スペイン語の紹介とか退屈なことはしません。

“ウワタペ” というメキシコ湾沿いの地域のスープ料理のレビューです。

 

奇跡のスープ "ウワタペ" との出会いに感動

このウワタペ、どんな料理か全く知りませんでした。

店の中に「おいしいウワタペあります」という張り紙があって気づきました。

 

私は基本、「知らない名前の料理はとりあえず行ってみる」タイプです。

知らない料理を知るのが、人生最高の楽しみだと思ってます。

 

普段はバラエティの少ない食事をしてます。

でも、外に出ると何でも試します。

 

なんか、チャレンジせずに、おいしいものがあるのを知らないまま死んだ。

そうなったら、めっちゃ人生損したな...という気持ちになるんです。

 

酒、タバコ、ギャンブル...全くやりません。

でも、未知の郷土料理へのチャレンジ...これは確実にやります。

 

メキシコってうまい海鮮料理がない

ウワタペの味にすごく感動しました。

あとで考えてみたんですが、「もしかしたら過剰に感動している」可能性もあります。

 

メキシコって、「文句なしにうまい」と言える海鮮料理がなかなかないんです。

海沿いの街に行っても、なんかイマイチぱっとしないことが多いです。

 

以前書いた食レポにもありますが、海沿いの街に行った。

でも、一番ウマかったのは豚や牛料理だった、なんてことが結構あります。

 

study-spanish.hatenablog.com

 

これがペルーだと海鮮がいい感じに料理されて出てくるんですけどね...

海鮮に対する考え方が、ペルーはラテンアメリカのなかでも特別です。

 

“ウワタペ” ってどんなスープ?

さて、お待たせしました。

本題のウワタペの説明です。

 

これがウワタペ。

スペイン語では、“huatape” と書きます。

 

写真では分かりませんが、たまねぎのみじん切りをたっぷりかけるのが流儀です。

レモンをかけるのは禁止、味が分からんくなるから。

 

f:id:study-spanish:20180820140840j:plain

 

このウワタペは、エビのウワタペでした。

(“huatape de camarón” と言います)

 

私はエビが嫌いなので、エビを取り出して連れに渡しました。

物々交換で、連れのカニスープの身をもらいました。

 

カニをつけて食べると最高でした。

パン2つ、ペロリでした。

 

あと補足すると、

 

・味はなぜかカレーっぽい味

・サラサラ系のスープとクリーム系のスープのあいだの舌触り

(“...no es aguado ni tampoco muy espeso”)

 

・緑はチレの緑色

・辛いの苦手な人はおそらく無理

 

・食べたあと、ウェイターのおっちゃんに「辛くなかった?」って聞かれた

・満面の笑みで、「辛くから美味しいんでしょ!」と答えた

 

・すると向こうも、「アンタ、分かってるな!」みたいな笑顔が帰ってきた

・このおっちゃんから、「メキシコ湾沿いのスープ」だと教えてもらった

 

・ウワタペを食べたレストランのオーナーが、タマウリパス州のタンピコ出身らしい。

・それで、たまにウワタペを出しているとのこと。

 

ググった限りでは、メキシコ湾沿いの、

 

・タマウリパス州

・ベラクルス州

 

で食べられているスープのようです。

 

ウワタペの作り方を検索した

この動画では、ベラクルス州のトゥクスパンという場所のレシピが出てきます。

 

 

材料と手順はこんな感じ

手順1

・唐辛子(チレ・チポトレ “chile chipotle”)4つ

※チポトレの種は洗って抜きます。抜かないと辛すぎる。

 

・たまねぎ 1/2

 

まず、この2つをフライパンで炒めます。

→ 以降、①と呼びます。

 

手順2

・にんにく 3片

・赤いトマト(ヒトマテ “jitomate”)2つ※丸ごと

・たまねぎ 1/4

 

この3つを水とともにミキサーにかけます。

→ 以降、②と呼びます。

 

ミキサーから②を直接①が入っているフライパンに注ぎます。

そして、5分くらい混ぜながら煮る。

 

→ ① + ②の状態になりました。

 

手順3

で、このフライパンの中身(① + ②)を鍋の中の沸騰した水に注ぎ込みます。

→ これを③と呼びます。

 

手順4

乾燥エビの頭だけを水とジューサーにかけます。

頭の部分がダシが濃いらしいです。

→ これを④とします。

 

手順5

④を目の細かいザルで濾しながら、③が入った鍋に注ぎます。

→ これで ③ + ④となりました。

 

手順6

つぎに、マサをジューサーで溶いて、③ + ④の鍋に注ぎます。

ダマにならないように(“no se hagan grumos”)少しずつゆっくり混ぜながら注ぎます。

 

手順7

最後に香りづけのエパソテが入ります。

ひとつかみくらい。

 

手順8

乾燥エビのボディは、最後の最後で入れます。

ウワタペを注ぐスープ皿に乾いたまま入れます。

 

そこにウワタペのスープを注ぎ込む。

このタイミングで入れるんですね。

 

注釈

・エパソテ(“epazote”)

※メキシコのスープでよく使う香草

 

・マサ(“maza”)

※トウモロコシを挽いた粉の生地

 

・乾燥エビ(“camarón seco”)

※メキシコのエビスープはだいたい乾燥エビでダシを取ります。乾燥してうま味が凝縮されてます。

 

・“cruda” = 二日酔い

・“levantamuertos” = 酔い醒まし

・“cuando se le pase unas copitas de Navidad” = クリスマスの飲み過ぎたとき

 

私が食べたウワタペとは違う

この動画のウワタペは赤でしたが、私が食べたのは緑でした。

私が食べた方は、緑の唐辛子と緑のトマトがベースになっているはずです。

 

サラサラとボッテリの中間の舌触りは、トウモロコシのマサだったのかもしれません。

ここはちょっと自信がないです。

 

あと私が食べたのは、味がカレーっぽかった。

このカレーっぽい味をどうやって出したのか不明のままです。

 

日本で言うなら、雑煮のスープが地域によって違う感じですかね。

雑煮にも地域によっていろいろバリエーションがあります。

 

全部のバリエーションを試してみたくなる。

残念なのは、ベラクルスもタマウリパスも危なくて行けないこと。

 

メキシコは治安さえよければ、天国なのにな...

人間も明るいし、メシも慣れれば大丈夫だし。

 

図らずも今日のスペイン語

この動画(01:12〜)を観てください。

 

今日のスペイン語 →「どんなものか想像できるように」

“más o menos para darnos una idea 

 

(例文)

プレゼンターの男性

“Vamos a averiguar de qué se trata esto de “huatape”

= ウワタペとは何なのか調べてみましょう

 

プレゼンターの男性 

“¿Qué es el huatape?”

= ウワタペって何でしょうか?

 

プレゼンターの男性

“...más o menos para darnos una idea

どんなものか想像できるように(ヒントをください)

 

まとめ

この記事があなたのメキシコ滞在の参考になればうれしいです。

 

もっとスペイン語圏を食べ歩きたい。

 

キューバに住み込みでダンス修行がしたい。

 

以上、スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミでした。