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“大きな関心をもってXXの行く末を見守る” “ビジネス戦略を見直さなければならない” をスペイン語で何と言う?

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おはようございます。

スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミです。

 

スペイン語が上手になりたい人のサポーター、Study Spanish。

あなたのビジネススペイン語力を上げてくれる言葉づかいを紹介します。

 

今日のスペイン語

今回のスペイン語は、つぎの2つです。

それほど難しいワードはありませんし、文章の構造も複雑ではありません。

 

(1)非常に大きな関心をもってXXの行く末を見守る
seguir con gran atención todo lo relativo a las conversaciones sobre el TLCAN

 

(2)交渉の結果によっては、ビジネス戦略を見直さなければならないかもしれない
podrían verse obligadas a revisar sus estrategias de negocio en función de su resultado

 

こんな場面で応用できる

(1)非常に大きな関心をもってXXの行く末を見守る

「何かビジネスに大きな影響を及ぼしそうな案件がどうなるか注目している」

そんな事を言いたい場面でつかえます。

 

今回は、たまたまNAFTAの再交渉でした。

その他には、どこかの国の大統領選挙が挙げられますね。

 

この前のアメリカの大統領選挙は、まさにこれに当たります。

「トランプが大統領になるのかどうか?」注目が集まっていましたね。

 

(2)ビジネス戦略を見直さなければならないかもしれない

ビジネス戦略を見直すきっかけはいろいろあると思います。

つねに、“en función de XX”(XXに応じて)見直さないといけません。

 

あなたがやっているビジネスに影響を与える要素が変わる可能性がある。

そんなときに、「戦略を見直す必要があるかもな」という感じでつかえます。

 

ネイティブはこう表現する

今日の例文は、ひさびさにNHKニュースからの抜粋です。

話題はNAFTAの再交渉…

 

お堅いテーマです。

私はおもしろいと思いますが...

 

 

(例文)

Numerosas compañías japonesas han abierto fábricas en México con el fin de exportar sus productos a Estados Unidos. Están siguiendo con gran atención todo lo relativo a las conversaciones sobre el TLCAN, ya que podrían verse obligadas a revisar sus estrategias de negocio en función de su resultado.

Fuente: NHK WORLD NEWS, 22 de agosto de 2018

 

(内容)

数多くの日本企業がメキシコに工場を立ち上げている。目的は、アメリカへの製品輸出だ。日本企業は、NAFTA交渉関連のすべてを非常に大きな関心をもって見守っている。交渉の結果によっては、ビジネス戦略を見直さなければならないからだ。

出所:2018年8月22日付、NHK WORLD NEWS

 

ココにも注目

・「~に関係するすべて」を “todo lo relativo a…” で表現しているところ。

・「~によっては」を “en función de…” で表しているところ。

 

・「~せざるを得ない」を “verse obligado a…” で表しているところ。

・不確実な可能性を “podrían” という過去未来形で表しているところ。

 

NAFTA交渉の争点のざっくりとしたまとめ

下の文章を見てください。

米墨のNAFTA再交渉の争点は、たしかに自動車輸入関税のルールです。

 

この議論の争点を「輸入自動車に対する関税の撤廃条件」とざっくりまとめています。

これがアメリカやメキシコの新聞では「原産地ルール」とか、もっと詳しく書いてあります。

 

この英西で書いてある文章につられて、日本語の報道も詳しい書き方になっています。

これだと、NAFTAとか自動車関税に詳しくない人には非常に取っ付きづらくなる。

 

 

その結果、「難しそうだから、(NAFTAを知るの)やめておこう」とかなるわけです。

内容としては、すごくおもしろいのに…

 

この内容を日本語とスペイン語でつたえる立場にある自分としても、悩み(疑問)がありました。

 

・みんながみんな、NAFTAに興味があるわけじゃない

・だから「通」がするような「正しい」説明が要らない場面もあるんじゃないか?

・「こんな感じの交渉なんだな~と理解できる説明で十分」と思う人もいるはず。

 

・もちろん、しっかり用語をおさえた説明ができた方がいい。

・でも場面に応じて、シンプルな説明ができた方がいい。

 

こんなことを考えていました。

 

ただ問題は、シンプルな説明の仕方が分からないこと。

そこで、出会ったのが今日の例文のなかにある下の文章です。

 

情報の「深さ」や「正しさ」はない。

でも、「絶対外せないポイントをしっかりおさえた」説明なんです。

 

そして、事情を知らない人でも、なんとなくイメージができる説明です。

(例文)

Estas dos últimas naciones se encuentran en la última fase de las negociaciones; se están centrando, sobre todo, en las condiciones para eliminar los aranceles a los automóviles importados.

Fuente: NHK WORLD NEWS, 22 de agosto de 2018

 

(内容)

米と墨は交渉の最終段階にある。交渉での議論は、輸入自動車に対する関税の撤廃条件に集中している。

出所:2018年8月22日付、NHK WORLD NEWS

 

「交渉(での議論)は、輸入自動車に対する関税の撤廃条件に集中している」

= "las negociaciones...se están centrando en las condiciones para eliminar los aranceles a los automóviles importados"

 

「ざっくりとNAFTA交渉の争点が知りたい。」

そんな人には、これだけで十分だと思います。

 

まとめ

この記事があなたの参考になればうれしいです。

 

もっとスペイン語が上手になりたい。

 

キューバに住み込みでダンス修行がしたい。

 

以上、スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミでした。

 

おまけ

・米、墨とのNAFTA交渉の合意間近か

= EE. UU. estaría cerca de alcanzar un acuerdo con México en negociaciones sobre el TLCAN

注:Yahoo!ニュースのヘッドライン風の日本語にするとこうなる。現在の話について、「~かもしれない」というニュアンスを出すとき、動詞が過去未来形になる。このニュースのような時事文では、よく出てくる動詞の用法。

 

・アメリカはメキシコとの合意に近づいている

= Estados Unidos está próximo a alcanzar un acuerdo con México

注:(前の注のつづき)ただ、ヘッドラインでは過去未来形でも、本文中では現在形で断定してあることが多い。「じゃあ、確実、不確実、どっちなの?」と疑問に思うわけですが、まだ答えが見つけられてません。

 

・その他の署名国
= los otros dos países firmantes

・分野の専門家
= expertos en la materia

注:「分野」でも「テーマ」でもいい。この “materia” の使い方は、書き言葉やフォーマルな場での言葉づかいの参考になる。

 

・まずメキシコと合意に至り、それをカナダとの交渉の後押しに使う

= llegar a un consenso con los mexicanos en primer lugar, para luego utilizarlo como apoyo en sus conversaciones con los canadienses

 

・アメリカの意図は、米墨間の合意をカナダが受け入れることだ

= su intención es que Canadá acepte los términos de lo acordado entre México y Estados Unidos

 

タクミ