“絶対間違いないと断言できる” をスペイン語でなんと言う? 〜メキシコシティは性的な言葉あそびの首都?!
おはようございます!
スペイン語ブロガー&スペイン通訳のタクミです。
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今日のスペイン語
この投稿では、絶対間違いないと断言できる” の表現方法をシェアします。
今日、運転中にラジオを聞いていたら、こんな表現と出会いました。
“XX は絶対間違いないと断言できる”
この表現がなぜ重要か?
・どこでも(どんな場面でも)
・だれを相手にしても
恥ずかしくないスペイン語が話せる。
それが上級者が満たすべきひとつの条件です。
この表現はそんな上級者の条件を満たすのを手伝ってくれます。
あなたが何か自分の考えを相手につたえようとしている姿をイメージしてください。
その自分の考えに自信があるとき、スペイン語では、
- “Estoy seguro de que…”
- “Estoy convencido de que…”
とふつうレベルの自信があるときは言います。
もし、「100%自信がある」なら、
- “Estoy 100% seguro de que…”
とか話し言葉では言います。
ただ、この "100%..."、友達相手ならOKですが、フォーマルな場面には合いません。
- “Estoy convencido de que…”
これも「確信している」という意味にはなりますが、“押し” が弱い。
そこで、
- 「“押し” のつよさ」があって
- 100% 断言できるくらい自信がある
というニュアンスをフォーマルに出せるのが、今日シェアする
なんです。
ネイティブはこう表現する
運転中だったので、ラジオのパーソナリティの表現をメモできず...(悲)
その代わりに、ある本からラジオと全く同じ表現がされている部分を抜き出します。
(例文)
En el caso del albur, sin temor a equivocarme, me atrevo a decir que: el Distrito Federal es la capital mundial del albur.
Fuente: “Ríe… Y Aprende de la Vida” pp.23, por Héctor Noguera, 2004
(内容)
アルブールについて言えば、メキシコシティが世界のアルブールの首都だと間違いなく断言できる。
出所:“Ríe… Y Aprende de la Vida” pp.23、エクトル・ノゲーラ著(2004年)
メキシコシティは性的な言葉あそびの首都?!
“性的な言葉あそび” のことをメキシコでは、アルブール(“albur”)と言います。
そのアルブールの首都がメキシコシティ、というのがこの本の主張です。
アルブールがメキシコ特有のモノなのが、この(↓)部分から感じとれます。
Fuente: “Ríe… Y Aprende de la Vida” pp.23, por Héctor Noguera, 2004
出所:“Ríe… Y Aprende de la Vida” pp.23、エクトル・ノゲーラ著(2004年)
(引用)
Para la Real Academia de la lengua española, la palabra “albur” no contempla el significado que a dicho vocablo se le da en México.
(訳)
スペイン王立スペイン語アカデミー(RAE)の定義では、「アルブール」には、メキシコでつかわれているような意味がない。
注:スペイン王立スペイン語アカデミー(RAE)はスペイン語界の権威です。日本語でいう「広辞苑」のように “迷ったらRAE(広辞苑)でしらべろ” くらい、“正しいスペイン語はコレだ” というルールを書いている組織です。
(引用)
El albur, para los mexicanos, es un juego de palabras, habladas, con connotaciones sexuales, en donde uno siempre intenta “fregar” al contrario.
(訳)
メキシコ人にとってのアルブールは、話し言葉のなかで行われる言葉あそびを意味する。その言葉あそびには性的な意味がふくまれている。アルブールをつかうとき、話し手は話し相手をイジる目的でやる。
(引用)
Podemos encontrar un paralelismo entre esas coplas que les escuchamos en las películas a Pedro Infante y Jorge Negrete, verdaderos duelos verbales donde uno pretende ganarle al otro.
(訳)
ペドロ・インファンテとホルヘ・ネグレテの映画には、登場人物同士が話し相手をうち負かそうとする本当の言葉あそびの対決が出てくる。
(引用)
En el mismo tenor podemos encontrar a los jaraneros veracruzanos, expertos en improvisar “décimas”, cuya esencia es la picardía. Los yucatecos pretenden algo similar con sus afamadas “bombas”.
(訳)
メキシコシティのアルブールと同じことが、ベラクルス州のハラネーロたちに言える。彼らは、ピカルディアが欠かせない「デシマ」即興のスペシャリストだ。ユカタン州の人たちも有名な「ボンバ」で、ベラクルスのハラネーロたちと似たような事をする。
注:デシマ(“décima”)はスペイン語の即興詩の一つです。日本の古典でいう短歌です。10の文章で韻をふみながら、ピカルディアのある文章を即興します。しかも伴奏つきでメロディアスにやります。「ピカルディア」は日本語にするのがむずかしいですが...「当意即妙さ」と「エロチック(下品)に笑わせる」ユーモア、っていう感じです。ユカタンのボンバ(“bomba”)も同じような感じです。有名なボンバとしては、「君の小さな足をつつむ靴になりたい。そして、たまにその靴が見てるモノを見たい」というエロ下品な一例があります。
メキシコシティはアルブールの首都か?
メキシコにかれこれ5年以上住んだ経験がある私から見ると、
・メキシコ人はどこの人でも “性的な含み” がある「言葉あそび」が好き
・メキシコ人のあいだでは “メキシコシティの奴らが一番ヒドい” と認識されている
(“Es que los chilangos son los mejores/peores albureros” と言います)
そんな印象です。
アルブールは、“doble sentido” をつかう言葉遊びです。
日本の古典の掛詞(かけことば)に近いものがあります。
・話し手が1つのワードに2つの意味をふくめる
・話し相手がそれを拾えないと、性的な何かをみとめることになる
(話し手の悪意(ふざけ心)にまんまとハマってしまうことになります)
アルブールは特に男性がよく使います。
よくあるのは、
→ スペイン語がまだできない女子留学生に、メキシコ男がアルブールをしかける
→ 女の子は辞書的な意味からマジメに考えて、ふつうに答える
→ 女の子が男の思惑どおりアルブールに引っかかって、性的な何かを認めてしまう
→ みんなから説明を受けた女の子が顔を赤らめる
こんなケースです。
メキシコ留学をお考えの女性は、気をつけてください。
マジメな顔で話しかけて来て、途中から笑い出したら、それはアルブールです。
まとめ
今回は “絶対間違いないと断言できる” の表現の方法をシェアしました。
“絶対間違いないと断言できる”
= “sin temor a equivocarme, me atrevo a decir que XX” です。
あなたが相当の自信をもって “〇〇” と主張している事が相手につたわる表現です。
ぜひ、この機会におぼえてください。
この投稿があなたのスペイン語レベルUPに役立てば幸いです。
意識的に勉強すれば、かならずアナタも上級者になれます!
以上、
もっとスペイン語が上手になりたい!
キューバに住み込みでダンス修行がしたい!
スペイン語ブロガー兼通訳のタクミでした。