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キューバ音楽紹介 Vol. 4 ~キューバが好きならこの曲を聴け~

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おはようございます!

日本時間午前9時になりました。

 

キューバ音楽の変態《タクミ》です。

今日はメキシコからイチオシのキューバ音楽をシェアします。

 

《タクミ》ってだれ?

一日のほとんどは《スペイン語の変態》活動をしてます。

寝る前に《キューバ音楽に浸る変態》になります。

 

もし興味があれば、フォローしてみてください。

 

好きな曲をシェアする理由

「今日も明日も仕事だ…」


そんなアナタの憂鬱な気分を明るいキューバ音楽で吹き飛ばしたいです。

 

今日の1曲

今日はこの1曲を紹介。


<曲のタイトル>

“Yo vengo de Cuba”

 

<タイトルの意味>

“I am from Cuba”

 
<アーティスト>

(1)FClan(エフェ・クラン)

(2)Havana D’Primera(ハバナ・デ・プリメラ)

<ウンチク>

この曲は、もともとFClanのオリジナルです。

そこに Havana D’Primera をフィーチャリングしたカバーです。 
 

この曲の前に、2つバージョンが出されています。


・1つ目のバージョンはこれ(↓)
 

 

 

・2つ目のバージョンはこれ(↓) 

 
FClanは、キューバではダンサーとミュージシャンの境界線がハッキリしてないという話の好例です。


FClanのメンバー


・Fredy García(フレディ・ガルシア)
ステージネーム:FredyClan(フレディ・クラン)

この動画の00:28-で出てくる。 



・Andrés Leyva
(アンドレス・レイバ)

・Osvady Despaigne
(オズバディ・デスパイネ)
 
キューバでPVに出演したり、PVの振付を担当するレベルのダンサーです。
同時に歌手としても活動しています。 

フレディとオズワディは、
 
キューバの名門 Escuela Nacional de Arte(略称:ENA)で

ダンス科を首席で卒業している。


オズワディは、近くシェアする

 

・Havana D’Primeraの "Al final de la vida”
・Los Van Vanの”Me mantengo”

など、たくさんのPVに出演しています。

フレディは、Instituto Superior de Arte(ISA)という


キューバのもう一つの名門芸大でダンスを学びました。
 
アンドレスもダンスの専門課程の卒業生です。
 
Ricardo Leyva y Sur Caribeという
(リカルド・レイバ・イ・スル・カリーべ)
 
有名バンドのディレクターであるリカルド・レイバの甥です。
 
音楽とダンスのエリート家系の育ちです。
 

FClan Entertainment


今回紹介したバージョンには、
 
パピート・チャンゴという
(Papito Chango)
 
別のトップ・ダンサーも出演してます。

この動画の01:24-で出てきます。


パピートもキューバとドイツを拠点に振付師として活躍してます。


〜曲の聴きどころ〜

低音域がしっかり築かれている。
 
例えば、
 
・00:40前後
 
バスがクリアに聴こえてくる。
 
あんまりバスの存在感がない曲もある中
 
この曲はしっかりとそれが出ている。
 
 
ノリがいい曲は
 
乗っけの部分で
 
何かしらの工夫をして
 
オーディエンスを
 
がっちり引き込むようにできている。
 
 
この曲だと、
 
・00:00-00:08
 
最初は1名のリードボーカルに
 
複数名のハーモニーがかぶさっている。
 
それに続けて、厚みのあるコーラス。
 
 
そこに、クラーベだけを合わせた
 
シンプルな構造なんだけど
 
そのシンプルさが惹きつける。
 
 
・00:10-
変調かっこよし。

 
〜トランペット〜


トランペットがおそらく2つ。
 
スタイルはハバナ・デ・プリメラらしい。
 
・00:17-
・02:20-
 
・03:24-
ここはよく聴くと、
音の底にクラーベが入っている。
 
 
〜トロンボーン〜


・00:28-
・00:50-
・02:26-
 
トランペットの陰に隠れて
 
聴こえづらいけど、
 
高音のトランペットに続けて
 
低音のトロンボーンを合わせて
 
音に奥行きとか幅(域)を出している。
 
 
あとは高音のトランペットに重ねて
 
低音のトロンボーンを合わせて
 
キレの良い音色と優しい音色の
 
心地いいハーモニーを演出している。
 
 
トランペットとトロンボーンの関係も
 
ボーカル同士の音の掛け合いのよう。
 
 
〜ボーカル〜


・00:56-
アンドレスのラップ
 
この曲の歌詞の内容は
 
・キューバ愛
・俺たち(FClan)すごい
・俺たちはキューバを代表している
 
という類のメッセージ。

 

“… que llegaron los más guapos…”
“representando a Cuba de una manera
más sincera FClan con la Havana D’Primera…"

 

"今一番乗ってる俺たちが来た"
"キューバを真剣に代表する"
"FClanとHDPが"


01:33-
パピートのラップ
 
“…cuando llegas a mi Cuba tú goza…
a ti te gusta mi salsa…"
 
"キューバに行ったら、楽しめ"
"お前は俺のサルサが好きなんだ"
 
 
この部分はそれまでのメロディの流れは
 
止まる感じだけど、盛り下がらない。
 
 
01:48-
フレディのフレーズ
 
“… lo que viene de Cuba 
se pega se mete en vena…”
 
キューバのものは血の一部になる。
 

02:14-
アレクサンデルのフレーズ
 
“…traigo la mano caliente 
plantando la bandera…”
 
“自分が誇るキューバの旗を立てている”
 
ということを言っている(全部は聴き取れない)。


02:27-
“Vaya, camina por arriba del mambo…"
(バジャ、カミナ・ポル・アッリーバ・デル・マンボ)
 
アレクサンデルの代名詞的フレーズが炸裂。
 
 
02:37-02:38
この部分の変調。
 
トランペットとか
 
個別の楽器の演奏よりも、
 
音の集合体による場面の切り替え
 
という意味で完成度が高い。
 
 
02:38-
ボーカル同士の掛け合いが
 
オーディエンスに対する
 
好きなように踊れ!
 
というメッセージになっている。
 
これは盛り上がらずにはいられない。
 

“¡Ponte!”
"Como a ti te gusta”
お前が好きなようにしろ!
 
“¡Baila!” 
"Como a ti te gusta”
お前が好きなように踊れ!
 
“¡Grita!
"Como a ti te gusta”
お前が好きなように叫べ!


 
〜ピアノ〜

・02:38-
・04:01-
 
この部分のピアノの旋律は

 
“Belleza Latina”
(ベジェッサ・ラティーナ)



とすごく似ていて、
 
ハバナ・デ・プリメラらしいアレンジになっている。

 
さながらピアノの鍵盤が
 
海の波にゆらゆらと
 
優しく揺られているよう。


〜クラーベ〜

・00:01-
・04:03-
 
リズムのベースには
 
しっかりとクラーベ、
 
そして、キーが高い
 
コンガの音が刻まれている。
 
(コンガは00:11-から聴こえる。)
 
 
04:05-
クラーベのリズムには
 
左右に上半身を
 
動かすだけでも乗れる。
 
 
04:06-
クラーベを手で刻んでいる。
 
〜ダンス〜

・03:09-
フレディとパピートが
 
縦に飛び跳ねながら
 
左右に重心移動している。
 
これはノリノリの時の動き。
 
 
・03:22-
前傾姿勢で腕をダランとしながら
 
骨盤を中心に下半身を固定して
 
肩甲骨起点で腕を動かしている。
 
 
・03:48-
 
このおじさんの顔。
 
キューバ人が音楽と
 
ダンスで楽しい時。
 
こういうなんとも言えない
 
満足そうな顔をする。
 
そこにはうまい下手より
 
<楽しんでるか>
 
ということの方が大事。
 
 
・04:26-
 
ここでもコンガ(トゥンバドーラ)
 
が聴こえてくる。
 
 
音楽的にパーカッションが
 
カギだということは
 
よく言われる話だけど
 
なぜ重要なのかは
 
構造的に説明されていない。
 
 
そして、オーケストラになった場合、
 
ダンサーのリズムの刻み方に
 
パーカッションがどう応じるのかも不明。
 
 
音楽の構成上、
 
カギだというのであれば、
 
音楽に呼応しているダンスでも
 
非常に重要な役割を
 
果たしているものと
 
推察されるのだけど。
 
 
コンガがメインの伝統舞踊では
 
コンガのリズムに合わせて
 
肩を中心に体を揺らしたりする。
 
体も楽器のうち。

 

まとめ

キューバに移住してダンス修行がしたい…

以上、《キューバ音楽の変態》タクミでした。