“cuyo” のつかい方をおぼえよう!〜アルゼンチンとイランが結んだ秘密の約束のニュースから〜
おはようございます!
スペイン語ブロガー&スペイン語通訳の<タクミ>です。
スペイン語が変態的に好きすぎて、まいにちスペイン語を勉強しています。
今日のスペイン語
この投稿では “cuyo” ということばのつかい方をシェアします。
ネイティブの書いた文章を参考にします。
今日の例文
今日の例文は2つあります。
(1)...un acuerdo nuclear cuyos detalles, hasta hoy, se desconocen.
(2)...empresas iraníes cuyas producciones incumplieron sus metas.
あとに来ることばが、
- 複数形なら “cuyo” も複数形(“cuyos”)になります。
- 男性形なら “cuyo” も男性形(“cuyo”)になります。
- 女性形なら “cuyo” も女性形(“cuya)になります。
この記事のメリット
“cuyo” のつかい方が分かります。
“cuyo” のつかい方が分かる事で、
- 大人らしいスペイン語のつかい方ができるようになります。
- DELEなどスペイン語検定試験のライティング力UPにつながります。
“cuyo” は、ふつうは文章でつかう言葉です。
ただ、大人がいっぱい集まるフォーマルな場面の話し言葉としてもつかわれます。
- [文章を切らずに続けさせてくれる]という役割ができることばです。
- [この言葉がつかえると大人っぽく響かせられる]という効果もあります。
後者の方は、日本語にたとえるなら、
<おかあさん>じゃなくて
→ <はは>と言う
<おばあちゃん>じゃなくて
→ <そぼ>と言う
つい最近まで、年相応の話し方をしていた息子がいきなり、
<はは>、<そぼ>と言って、親がびっくりするイメージです。
Study Spanish! の想い
このブログはスペイン語の初心者の方のために作りました。
例えば今あなたが、
- 言いたいことは伝えられるけど...
- シンプルな言葉を並べるだけで子供みたいな話し方になってるんじゃないか...
- ちゃんと大人らしく話せるようになりたい...
- でもどうやって勉強したらいいんだろう...
- もっとレベルアップしたい...
そんなふうに感じていらっしゃるのであれば、お役に立てます。
スペイン語を始めておよそ15年。
今ではスペイン語の通訳をしていますが、まえはあなたと同じような気持ちでした。
[このままずっとスペイン語が上手になれないんじゃないか...]
そんな不安と絶望を抱えて、くやし涙を流したのは一度や二度ではありません。
試行錯誤しながら自分なりにネイティブのように話せる方法を探してきました。
このブログを読めば、自分に合った勉強法のヒントが見つかるはずです。
私がしたような遠回りをせずにすみます。
<タクミ>ってだれ?
・朝も昼も夜も
・今日も明日もあさっても
スペイン語のことを考えている、自称<スペイン語変態>です。
この投稿も、丸1週間スペイン語で仕事をしたあとに書いています。
この15年間、何度も転職しました。
でもずっと、スペイン語だけはつづいています。
今ではスペイン語の通訳をやっています。
(飽き性なので、いつまで続くか分からん 笑)
- 昨日よりスペイン語が上手になりたい...
- 先週よりスペイン語が上手になりたい...
- 先月よりスペイン語が上手になりたい...
- 去年よりスペイン語が上手になりたい...
そんなことを今でも思っています。
このブログで紹介しているスペイン語の勉強法は、かれこれ10年ぐらい続けています。
むかしの自分のように[海外で仕事をしたい!]と思っている人の役に立てたらと思って、自分のアタマのなかをブログ化しはじめました。
スペイン語 You Tuber のノブシートも言ってますが、
<“Spanish can change your life”>は本当だと思います。
日本の社会にはあまり馴染めなかった自分にとって、
<スペイン語ができる>=<海外ではたらく>という逃げ道があるのは救いでした。
日本が息苦しいなら、スペイン語でも勉強して海外に出てみたらどう?
日曜日の夕方、気が重くなるという症状はなくなるよ 笑
ネイティブはこう表現する
今日の例文はアルゼンチンのラ・ナシオンというメディアからの抜粋です。
アルゼンチンがイランと結んだとされる秘密の核合意がテーマです。
【今日のスペイン語】
— スペイン語通訳、タクミ (@studyspanishjp) 2018年9月30日
・"cuyo" のつかい方
・理由を示す "pues" のほかの言い方
・可能性を示す、動詞の過去未来のつかい方 etc.
今日は役立つ表現より、大人の文章づくりに役立つ文法的な事が多かった
https://t.co/KXL1n0T0dR @LANACIONさんから
ベネズエラもアルゼンチンとイランの仲介役として関与したと言われてます。
アルゼンチンがイランに何かをわたすかわりに、イランはキルチネル派の選挙にお金を出して協力したんじゃないかという噂です。
(例文1)
...un acuerdo nuclear cuyos detalles, hasta hoy, se desconocen.
Fuente: La Nación (Argentina), 29 de septiembre de 2018
(訳1)
...今日までのところ詳細は明らかになっていない核に関する合意。
出所:2018年9月29日付、La Nación(アルゼンチン)
(例文2)
...empresas iraníes cuyas producciones incumplieron sus metas, rodeadas de sospechas.
Fuente: La Nación (Argentina), 29 de septiembre de 2018
(訳2)
生産目標を達成できない、疑惑に包まれたイランの企業
出所:2018年9月29日付、La Nación(アルゼンチン)
もう一度言いますが、あとに来ることばが、
- 複数形なら “cuyo” も複数形(“cuyos”)になります。
- 男性形なら “cuyo” も男性形(“cuyo”)になります。
- 女性形なら “cuyo” も女性形(“cuya)になります。
まとめ
この投稿では<“cuyo”>という大人のことばのつかい方をシェアしました。
(1)...un acuerdo nuclear cuyos detalles, hasta hoy, se desconocen.
(2)...empresas iraníes cuyas producciones incumplieron sus metas.
この “cuyo” がつかえると、
- あなたのスペイン語がもっと大人らしくなりますし
- スペイン語のライティング能力も高まります
この投稿があなたのスペイン語レベルアップにつながれば嬉しいです。
一つ一つ積み重ねていけば、必ずあなたも私がいる場所にたどり着けます。
もっとスペイン語が上手になりたい。
キューバに住み込みでダンス修行がしたい。
スペイン語変態ブロガー&通訳のタクミでした。
おまけ
・その殺人事件は核技術の移転と関係があるという仮説の信憑性が増した
= ha cobrado vigor la hipótesis de que dicho asesinato se vincula con la transferencia de tecnología nuclear
注:“cobrar vigor” が大人の響き。ライティングやスピーキングの試験でこれが書ける/言えると採点者の印象がいいはず。
・実際はアルゼンチン、イラン、ベネズエラの三者協定
= en rigor, un acuerdo tripartito entre la Argentina, Irán y Venezuela
注:“en rigor” = “en realidad”
・イラン政府はその際、軍事目的の存在を否定した
= las autoridades persas desmintieron entonces cualquier propósito militar
・核分野における活動は平和的使用でしかないと主張する
= sostener que sus actividades en el capítulo nuclear tenían que ver solamente con propósitos pacíficos
注:時事問題の語彙として[核の平和利用]は知っとくといい。
・少量でも流出すると核兵器の建設につながってしまうから
= en tanto que un mínimo desvío conduce a la construcción de armas nucleares
注:“en tanto que 〜” この文脈からだと、“pues 〜” と同じ意味でしょう。
・マドゥーロ政権を仲介役として使って
= oficiando el gobierno de Maduro como mediador
・上記の交渉と並行して
= paralelamente a las negociaciones mencionadas
・アルゼンチン政府は1994年のテロにおけるイラン政府の責任は存在しなかったという結論に持って行こうとしていた
= el gobierno argentino propiciaba liberar a Irán de toda responsabilidad respecto del atentado terrorista de la AMIA, ocurrido en julio de 1994
・モンテスの記事に事実関係が求められている
= una nota de Montes de Oca resume los hechos
・イスラエルはベネズエラがイランにウランを提供していると非難した
= Israel acusó a Venezuela de proveer uranio a Irán
注:“acusar a XX de 動詞” = XXが(動詞)してると非難する
・クリスティーナ・キルチネルが主役としてイランとの交渉にかかわったとすれば、彼女は反逆罪で起訴される可能性がある
= aquellas negociaciones que en su momento habría protagonizado Cristina Kirchner permitirían acusarla del delito de traición a la patria
注:過去の可能性を示す “habría+動詞の過去分詞”、未来の可能性を示す “動詞の過去未来” が入っている文章。ライティングのためにおぼえると得です。
・イランとの合意はアルゼンチンの国益を明らかに損なっていたからだ
= por cuanto el presunto pacto lesionaba claramente los intereses de nuestro país
注:“por cuanto〜” この文脈から判断すると、“pues〜” と同じ意味。
・イランとの疑惑の協定の内容は厳重な秘密にされたままだ
= el contenido de supuesto acuerdo nuclear se mantuvo en estricto secreto
注:形容詞の “estricto” が、“secreto” のまえに来るのがポイント。
・上で述べたことに加えて、アルゼンチンから受けた協力の見返りに、イランがキルチネル派の選挙活動に資金協力をしたという根拠がある疑惑が存在する
= a lo antedicho, se suma la fundada sospecha de que, en contrapartida por la colaboración recibida, Irán habría contribuido con fondos para la campaña política kirchnerista
注:動詞の過去未来形のつかい方の良い例。
・批判されている裁判官のダニエル・ラフェカスは、証拠に対する調べを締め切り、調査を早々と打ち切った。録音や大量の書類を徹底的に分析するための十分な時間を与えなかった。
= ...el cuestionado juez Daniel Rafecas cerró precipitadamente la investigación clausurando el avance sobre pistas, sin que hubiera mediado tiempo material suficiente para analizar acabadamente las grabaciones y miles de fojas del expediente
注:[sin que 接続法]のつかわれ方の良い例。
・当時の政府の責任を追求するこの裁判の再開により
= con la reapertura de la causa que investiga la responsabilidad que pudo haber correspondido al gobierno de entonces
注:“causa” = “pleito judicial”
・クリスティーナ・キルチネルとイランのあいだで結ばれた合意の真の意図が何だったのかを知る事ができる可能性が出てきた
= se abre la posibilidad de comprobar cuáles fueron los motivos reales del acuerdo alcanzado por la administración de Cristina Kirchner con las autoridades iraníes
・ アルゼンチンとイランがそれぞれ受け取った見返りは何だったのか
= cuáles han sido las contraprestaciones que ambas partes pudieron hacer percibido
・本件は重大なので捜査の再開を評価する
= dada la gravedad de la cuestión celebramos la reanudación de las investigaciones
注:[〜を考慮すると]という場合の “dado+名詞〜” や “dado que 〜” は、ライティングのときに役立ちます。上の、“por cuanto” や “en tanto que〜” と同じく、文章をつなげてくれる役割があります。
・アルゼンチンが消して結ぶべきではなかった秘密の約束の全容を明らかにする
= aclarar la dimensión de lo que hasta ahora aparece como un pacto tan secreto, al que la Argentina no debió jamás haberse prestado
注:“aclarar la dimensión” は[どれだけの規模なのか]という感じです。“no debió jamás haberse prestado” の部分もいろんな場面でつかえる型です。
やっぱり、時事文のスペイン語は良い教科書だな。
タクミ