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「負けたときの悔しさを思い出す」をスペイン語で何と言う?

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おはようございます!

スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミです。

 

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今日も東洋経済オンラインの記事から日常に役立つスペイン語を紹介します。

 

今日、スペイン語に訳してみた記事はこれです。

 

タイトル:道を究めた人は「自分ノート」に何を書いていたか

サブタイトル:子どもに勧めるときにはコツがあります

 

 

今日は、この記事をスペイン語にします。

 

今日のスペイン語

今日の投稿で紹介するスペイン語は、「負けたときの悔しさを思い出す」です。

今日も私が自分のアタマで考えた表現案を紹介します。

 

「負けたときの悔しさを思い出す」

acordarse de la frustración que sintió con/tras la derrota

 

今日のポイントは「悔しさ」をスペイン語で何と表現するかです。

あなただったら、どんな風に表現しますか?

 

実際の日本語に応用してみる

で、この案を東洋経済の記事に応用してみると次のようになります。

 

あらためて、文章の出所はココです。

 

(原文)

(羽生選手は)インタビューの中で、「2012年に負けて、悔しくて悔しくてしょうがなくて書いた。クソって思って、思いきって書き殴ってます」と答えています。彼は、この言葉を読み返すたびに負けたときの悔しさを思い出し、モチベーションのアップに役立てていたのだと思います。

 

(タクミ案)

(Hanyu) En una entrevista recuerda: “Perdí en una competencia en 2012. No podía liberarme de la gran frustración por la derrota. Me dejé llevar por la rabia y me desquité anotando bruscamente todo lo que traía dentro.” Supongo que el patinador artístico, cada vez que repasaba esa anotación, se acordaba de la frustración que sintió con la derrota, y la usaba para motivarse.

 

なんでこういう表現になるのか?

この案の中では、「負けたときの悔しさ」を「負けて感じたフラストレーション」と表現しました。

“…sintió con la derrota” がシンプルかなと思いますが、“…sintió tras la derrota” とも言えます。

 

スペイン語を因数分解 1

羽生選手があるインタビューで「答えている」の「答えている」は、「言う」の王様単語、“decir” で片づけてしまっても問題ありません。

 

でも、当サイトの立ち上げ当初の投稿で紹介した、「言う」にバリエーションをつける考え方を参考にすると、より表現力が高まります。

study-spanish.hatenablog.com

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この私の案では、通常「思い出す」という意味でつかう “recordar” を当てています。

 

これは、羽生選手が、「インタビューを受ける前に起こった(過去の)負けを思い出しながら話している」という前提で行った単語のチョイスです。

 

スペイン語を因数分解 2

次に注目すべきは、「悔しくて悔しくてしょうがなくて書いた」の部分ですね。

 

まず、「悔しくて悔しくて」の部分です。

ここは、 “la gran frustración” として、「悔しさ」の度合いを大きくすることで表現しました。

 

スペイン語を因数分解 3

次は、「しょうがなくて」の部分です。

 

ここは意訳ですが、「悔しい気持ちをふり払うことができなかった」という言い回しにしました。

 

なので、“no podía liberarme de…” としてます。

 

スペイン語を因数分解 4

次の「クソって思って、思いきって書き殴ってます」もまた曲者ですね。

私は原文で「クソ」って書いてあっても上品に言いたいタチなので、“mierda” は使いません。

 

でも、代わりとなる表現が思い浮かばないです。

なので、スルーしようと思ったのですが、ヒラメキました。

 

“Me dejé llevar por la rabia”

= 怒りに身を任せた 

 

この解釈、どうでしょうか?

“mierda” 縛りがあるとむずかしいですね、代替案を出すのが。

 

スペイン語を因数分解 5

「思い切って書き殴ってます」は、「乱暴に書き取って、気晴らしする」と表現してます。

これが、“Me desquité anotando bruscamente todo lo que traía dentro” の部分です。

 

スペイン語を因数分解 6

次に「この言葉を読み返すたび」の部分は、そのままです。

なので、 “cada vez que repasaba esa anotación” としました。

 

原文は「この言葉」と言っていますが、スペイン語ではより事実に忠実に、その「メモ」(書いたこと)くらいにした方が自然です。

 

スペイン語を因数分解 7

最後に「モチベーションのアップに役立てていた」は、「自分の気持ちを高めるために使っていた」という解釈です。

なので、 “la usaba para motivarse” ですね。

 

言葉の因数分解はできるのに、数学の因数分解はからっきしダメでした。笑

詳しくは、こちらの自己紹介記事をどうぞ。

 

study-spanish.hatenablog.com

 

おまけ

日本語の文章のタイトルをいい感じのスペイン語にするのは難しいです。

 

・タイトルだからそんなに長くもできないし

・リズム感を持たせて、キャッチーにしないといけない

 

これは非ネイティブにはむずかしいです。

私も日々修行してます。

 

修行がてら、きょうのタイトルを訳してみます。

今日の東洋経済の記事のタイトルはこの2つでした。

 

(タイトル)

道を究めた人は「自分ノート」に何を書いていたか

 

(サブタイトル)

子どもに勧めるときにはコツがあります

 

この2つのスペイン語訳にトライしてみます。

 

タイトルはこうなる

タイトルの「道を究めた人は「自分ノート」に何を書いていたか」は、いくつか案が浮かびました。

 

他にもありますが、とりあえず次の3つを挙げておきます。

(案1)

¿Qué anotan en su “bitácora personal” los que llegan al dominio/perfección de una disciplina?

 

(解釈)

ある分野をマスター/完成する域に達する人たちは、「自分ノート」に何を書くのか?

 

(案2)

¿Qué anotan los maestros en su “bitácora personal”?

 

(解釈)

マスター(道を極めた人という意味で)は「自分ノート」に何を書くのか?

 

(案3)

¿Qué debes anotar en tu “bitácora personal” si quieres destacar en una especialidad?

 

(解釈)

何かの専門で秀でたい場合、「自分ノート」に何を書かないといけないのか?

 

ちょっとコメント

・「自分ノート」は、“bitácora personal” で統一です。

 

・「道を究めた人」は、「道」、「究める」、「人」に因数分解して考えました。

 

・日本語は「何を書いていたか」と過去形ですが、スペイン語だと現在形の方がしっくり来ます。

 

・3つ目の案は、原文をアレンジしてます。言わんとするところを伝えるタイプの訳です。

 

ほかにも説明はありますが、長くなるのでこの辺で切り上げます。

 

サブタイトルはこうなる

そして、サブタイトルの、「子どもに勧めるときにはコツがあります」はこうしました。

(案1)

“Hay trucos para que tus hijos adopten el hábito”

 

(案2)

“Hay trucos para inculcarles el hábito a tus hijos sin que te resistan” 

 

また長くなってもた。

アイディアは尽きないけど、今日はこの辺で。

 

まとめ

この記事があなたの参考になればうれしいです。

 

もっとスペイン語が上手になりたい。

 

キューバに住み込みでダンス修行がしたい!

 

以上、大谷翔平の4勝目にほっとしている、スペイン語と日本語の現役プロ通訳、タクミでした。